イタスの街

イタスの街は、トロトロの町から約21km、標高約3,500mに位置します。辺り一面には巨大な岩々が連なった光景が広がり、切り立った岩の迷路や巨大な石の城塞のような空間が存在します。岩の隙間から差し込む太陽の光が、なんとも神秘的な独特の視覚効果を生み出します。

カメの墓地

トロトロの街から約4km離れたモレカンチャ地区に、古生物学の解説センターがあります。センターには、カメの化石や太古のワニの頭蓋骨などが展示されています。それらの化石標本を通じて、モレカンチャ地区周辺やトロトロ国立公園内の地質の進化を学ぶことができます。

管理区分： 国立公園
面積：約16,570ha(165㎢)

地域先住民コミュニティ：トロトロ国立公園には、古代からの居住の歴史を持つ先住民コミュニティが存在します。主なコミュニティは、ワイラ・カサ、ウィラ・カサ、ワイリャス、ビルヨ、ラグーナ、クルス・カサ、インカ・コラル、エストレジャニ、モレカンチャ、アシエンダ・ロマなどがあります。

観光スポット：トロトロ国立公園は、ボリビア国内でも有数の自然美を誇るサハマ国立公園やエドゥアルド・アバロア自然保護区と並び、圧倒的な景観が広がる唯一無二の場所です。広大なウマハランタ洞窟やチフロンカカ洞窟など、地質学的・地形学的重要な遺跡が存在します。恐竜の足跡や化石がいくつも発見されたエリアや、重要なインカの遺跡や洞窟壁画なども点在し、特にトロトロ渓谷とエル・ベルヘルは見どころです。
トロトロは、地質学、古生物学、洞窟学の愛好家にとってまさに理想的な地といえます。中生代の大型爬虫類の足跡や、カルスト起源の深い洞窟には古生代、中生代、そしておそらく新生代の重要な古生物学的岩石が豊富に存在しています。特に広く知られているのは、白亜紀の恐竜の足跡や古生代の無脊椎動物の化石ですが、これらを除いて一般的にはほとんどよく知られていません。これらの化石は、かつて海や大陸に生息していた動物の遺骸や痕跡で、トロトロ国立公園の全域にわたって分布が確認されています。

トロトロ国立公園内で発見された約1億3千万年前の(化石化した)恐竜の足跡は、獣脚類またはカルノサウルス類、そして竜脚類またはブロントサウルス類に属するとされています。また、発見された約3億5千万年前の海洋化石は、これらの古生物学的資源の豊かさを想像させます。一方、この地域で発見された岩絵の先コロンブス期の年代は、未だ特定されていない状態です。

トロトロ国立公園内には、ウマハランタの洞窟やチフロンカカの洞窟などの重要な洞窟資源が存在します。地下のネットワーク全体を把握するためには、さらなる詳細な調査が必要とされています。ウマハランタの洞窟内には、トリコミュクテルス科の退化した目を持つ小型の盲目魚が生息しており、この盲目魚は洞窟生物学の分野において大きな科学的関心を集める存在となっています。