インフォメーション
エドゥアルド・アバロア国立自然保護区(またはエドゥアルド・アバロア・アンデス動物相保護区)は、生物多様性の水準がとりわけ低いことがわかっています。総合的に、国立自然保護区内の生物群集は、圧倒的かつ支配的な環境条件に高く特化・適応しながら、非常にシンプルに構成されています。エドゥアルド・アバロア国立自然保護区、以下の自然保護に貢献しています。
- 他の自然保護地域には見られない、塩湖や特有の性質を持つ湿地、砂漠といったユニークなアンデス高地の生態系
- ヤレータ(常緑の多年生植物)のような多くの個体群および南米固有のビクーニャといった地域固有のラクダ科家畜の遺伝資源
- 1万年以上前にこの地域に住んでいた先住民の文化や歴史を物語る考古学的遺跡
エドゥアルド・アバロア国立自然保護区は、ポトシ県南部のリペス群に位置します。自然保護区の北西部にあるボリビアとチリの国境の境界線上には、シララ川(またはシロリ川)の水源があります。エドゥアルド・アバロア国立自然保護区の範囲は、北はケテナ・チコの村、東はバランカスの村まで続き、南はチリおよびアルゼンチンとの国境、西はチリとの国境まで続きます。ボリビアとチリの国境地点(イト・カホン)に最も近いチリの都市は、サン・ペドロ・デ・アタカマです。
砂漠のような地域において、ラグーン(湖)やボフェダル(高山湿地)のような水場は、周辺地域および広域から様々な生物を集め、維持するオアシスとなっています。これは、非常に重要な自然の価値を表します。
色彩豊かなラグーン
ラグーナ・コロラダとラグーナ・ベルデは、エドゥアルド・アバロア国立自然保護区を代表する素晴らしい景観を誇る自然ですが、エドゥアルド・アバロア国立自然保護区のラグーナはそれだけではありません。他にも非常に重要なものが数多くあり、まずラグーナ・トトラルは、その面積の小ささにかかわらず、ラグーナ周辺に生息する動物の種類が非常に多い点でほとんど唯一無二のラグーナといえます。ラグーナ・トゥルキリ、カタルシト、カリナ、ロロ・マユ、エディオンダ、ママ・クル、カストル、セレステといった他のラグーンも、生態学的、科学的、そして景観的に非常に大きな価値を持ちます。特に最後に挙げた3つのラグーナ(ママ・クル、カストル、セレステ)は、拡張予定の自然保護区周辺地域に当たります。
自生する植物相: エドゥアルド・アバロア国立自然保護区内の植物は、102種が記録されており、約200種の高等植物(維管束植物)が存在すると推定されています。生態学的には、広大な氷雪に覆われた砂漠や半砂漠地帯の高山草原(アルトアンディーナ草原)が特徴です。氷河起源の塩湖やボフェダル(湿地)、泥炭地が存在します。植物相には、現在絶滅危惧種であるヤレータ(常緑の多年生植物「アゾレラ・コンパクトタ・ヤレタル」)の群落や、ケニュアの木(ポリレピス・タラパカナ)が見られます。広い範囲の土壌で塩分濃度が高いため、それに耐性のある植物群が分布しており、非常に背の低い草類が生育しています。
生息する動物相: エドゥアルド・アバロア国立自然保護区では、96種の動物が確認されています。絶滅危惧に瀕している種も多く、中でも代表的なのが、ビクーニャ、アンデスネコ(ティティ)、スリ(和名:ダーウィンレア)、チョッカ(オニオオバン)などです。他にも、アンデスフラミンゴ、ジェームスフラミンゴ、チリーフラミンゴの3種のフラミンゴは、巨大なコロニーを形成し、その中で繁殖が行われます。
地域コミュニティの人口: エドゥアルド・アバロア国立自然保護区は、サン・パブロ・デ・リペス自治区のほぼ40%を占めています。この自治区の南部、すなわち自然保護区が位置する地域には、実質的に住民がほとんどいません。 エドゥアルド・アバロア国立自然保護区内には、アイマラ系の住民がおよそ50世帯未満(約250人)暮らしていると推定されています。その多くはケテナ・グランデ、チャスキジャ、フントゥチャ、カルカニス、カストル、ラチタスといった少数の集落に集中しています。エドゥアルド・アバロア国立自然保護区は、ウユニ市(人口約11,370人)の南約300kmの場所に位置します。ウユニ市とは次の2つの主要ルートで結ばれています。1つはウユニ塩湖とサン・フアンの村を経由するルート、もう1つはウユニ-クルピナ-ソニケラ-ケテナ-ラグーナ・コロラダを通るルートです。
サービスと設備:ウユニ市街では、基本的な宿泊施設や食事、現地旅行会社(または旅行代理店)、ガイドサービス、レンタカー、交通機関、電話サービス、ガソリンなどの燃料の販売などのサービスが提供されています。サン・フアンの村では、住民が運営する簡易宿泊所や食事といった最小限のサービスが提供されています。ケテナには自然保護区のロッジがあります。ラグーナ・コロラダでは、住民が運営する宿泊施設や食事といった基本的なサービスが受けられます。ラグーナ・ベルデには、民間ロッジがあります。
推奨事項
- エドゥアルド・アバロア国立自然保護区では、特に 11月にフラミンゴをはじめ様々な種類の鳥が多く見られ、また気候条件もより穏やかなため、訪問するのに適したタイミングです。
- 地熱活動が目に見える噴気孔や間欠泉、小火山から噴出するガスは、めまいや吐き気を引き起こす可能性があるため、「ソル・デ・マニャーナ」での長時間の滞在は避けてください。
- 標高が高いため、防寒具の準備と、強い日差しを避けるための日焼け止めとサングラス、生息動物観察用に双眼鏡のご持参を推奨しております。
エドゥアルド・アバロア国立自然保護区へのアクセス
エドゥアルド・アバロア国立自然保護区へは、ウユニ市街からウユニ塩湖を通りアクセスすることができます。
オルーロ市からは、まず電車でビジャソンまで移動し、ビジャソンからは毎日エドゥアルド・アバロア国立自然保護区方面へ向けて運行されているバスをご利用ください。
ポトシ市からは、毎日エドゥアルド・アバロア国立自然保護区方面へ向けてバスが運行されているので、そちらをご利用ください。
トゥピサからは、車でのアクセスが可能です。チリのサン・ペドロ・デ・アタカマからラグーナ・ベルデまではシャトルバスが毎日運行されております。
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エドゥアルド・アバロア国立自然保護区
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