サンタクルス市とチキトス・イエズス会伝道所群観光

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サンタクルス県チキトス地方にあるイエズス伝道所群は、1990年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。多くのイエズス会伝道所が、廃墟となった姿で残るのみに対し、チキトス地方の伝道所群は、美しい教会建築をはじめ、地域に根付いた音楽や当時のまま保存されている楽譜、楽器作りや手工芸といった技術、先住民の伝統文化や伝統衣装、祝祭、宗教儀式などの風習や文化が、当時と変わらず今に生き続けているのが大きな特徴です。
代表的な伝道所がある町は以下になります。

  • サン・ハビエル(サンタクルス市から約240km)
  • コンセプシオンサンタクルス市から約290km)
  • サンタ・アナサンタクルス市から約450km)
  • サン・ラファエル(サンタクルス市から約400km)
  • サン・ミゲルサンタクルス市から約450km)
  • サン・ホセ・デ・チキトスサンタクルス市から約280km)
  • サン・イグナシオ・デ・ベラスコサンタクルス市から約460km)
  • サンティアゴ・デ・チキートスサンタクルス市から約430km)
  • サント・コラソンサンタクルス市から約580km)

これらの町にある伝道所すべてが世界遺産に登録されているわけではありませんが、いずれの町の建築物の保存状態の良さや芸術性、伝道所と自然との調和は、世界遺産に登録された伝道所群と遜色ない価値を有しています。

santa cruz de la sierra

アマゾン地域の先住民族で、最も重要なグループのひとつにチキタノ族がいます。彼らは主に、サン・ハビエル、コンセプシオン、サン・イグナシオ、サン・ホセに定住し、自給自足の農業、狩猟、漁業を営んでいます。上述の伝道所群は、チキタノ族によって統治され、彼らの土地の所有・原則に基づき組織・運営されています。コミュニティ内で共同所有されている工房兼作業場は、当時コミュニティ内で義務付けられていた「労働の義務」のルールの基、コミュニティ内の全ての住民が利用できるようになっていました。また、これらの労働から得られた生産物の一部は、孤児や未亡人、高齢者、体が不自由な人たちへの支援に充てられました。
伝道所群の建築様式は、それぞれコミュニティでアレンジが加えられながらも、すべての地域において繰り返し用いられたベースモデルが存在します。そのモデルとなったのが、サン・ハビエル伝道所です。その特徴は、モジュール構造と、広々とした空間の広場が特徴で、その広場には教会、墓地、学校、作業場、住居が集中して配置されました。

イエズス会伝道所では、宣教師たちによる音楽教育も盛んに行われていました。ルネッサンス音楽とバロック音楽を中心に、宗教儀式にはこれらの音楽がふんだんに使用され、音楽がより身近なものになるよう地域先住民たちに教えたことが功を奏したのです。これらの功績により、世界最大級の中世バロック・ルネサンス国際音楽フェスティバル・ミシオネス・デ・チキトス音楽祭が隔年この地で開催されるようになりました。

司祭であり建築家、また、音楽家でもあったマルティン・シュミットは、地域先住民たちとともに、この地域特有のメスティーソ・バロック様式で教会を建設しました。マルティン・シュミットが手掛けた数々の壮麗な教会は、サン・ホセ、サンタ・アナ、サン・ラファエル、サン・ミゲル、サン・イグナシオ、コンセプシオン、サン・ハビエルの町にあり、これらはユネスコの世界文化遺産に登録されています。

チキタノのドライフォレスト

イエズス会の伝道所群の中心部と、サンタクルス県のおよそ全域に広がるドライフォレスト(乾燥林)を通るルートは、豊かな自然と文化に特徴づけられています。スペインのイエズス会宣教師たちは、この地に暮らす先住民グアラニー族とチキタノ族に大きな影響と足跡を残しました。彼らは今もこのドライフォレストに調和する建築物と、そこに刻んだ木彫り装飾の芸術を今もなお大切に守り続けています。このドライフォレスト一帯は、ラテンアメリカに遺る数少ない遺跡の一つだと位置づけられています。

他にも、この地域には、様々な色とりどりの蘭(オーキッド)が生育するにことでも有名です。町は美しい自然に囲まれ、イエズス会宣教師たちがもたらしたバロック音楽をはじめとする新たな文化と、地域先住民たちが持つ先祖代々から伝わる文化が融合し、輝きを増したこの地域の素晴らしさを、この地を訪れる人々に伝えてくれています。

ドライフォレストは、チキタノ地方を中心にボリビアのアマゾンから続く湿潤林や、パラグアイから続く乾燥したチャコ地方、そしてボリビア南部やアルゼンチンに亘り放射線状に広がりを見せます。チキタノのドライフォレストは、緩やかに変化していく気候の移り変わりを表す、世界でもユニークで珍しい環境と評価され、保全活動にも力が注がれています。

サンタ・クルス・デ・ラ・シエラ市とその周辺都市

サンタ・クルス・デ・ラ・シエラ(以下サンタクルス)市内の最大の見どころの一つは、メトロポリタン大聖堂です。大聖堂内には、歴史的にも芸術的にも貴重な品々を収蔵する大聖堂博物館があります。サンタクルス市周辺には、屋外飲食エリアと観光スポットが混在するカバーニャス・デル リオ・ピライ(ピライ・キャビンズ)や、砂丘で知られるロマス・デ・アレナ州立公園、そして、宗教観光が盛んなコトカの街があります。

他にも、ボリビア・パンタナール(低地の湿原帯)や世界遺産に登録されたノエル・ケンプ・メルカード国立公園、同じく世界遺産に登録されているサマイパタ遺跡群や、アンボロ国立公園など、サンタクルスには重要な自然の観光スポットが数多く存在します。

場所:サンタクルス県アンドレス・イバニェス群サンタ・クルス・デ・ラ・シエラ市
標高:428m
平均気温:夏の平均気温31/冬の平均気温14

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